怖い話つながり

こんなタイトルでなんですが、今日は高校時代からの友人の誕生日です。おめでとう。


今日は昼頃から入道雲が出ていて怪しいと思っていたのだが、暗転したのも束の間、大粒の雨。いや、よく見ると雨粒が車のボンネットに当たって飛び跳ねている。雹(ひょう)だ。赤道直下で雹が降るとは、さすがにちょっと地球の異常気象を憂う気持ちにもなる。


実は昨日からパソコンの電源アダプターの調子がおかしい。電源を挿しているのにいきなりバッテリー切れの警告音が鳴り出した。よく見ると、電源アダプターの角度を微妙に調節しないと電源ランプが点灯しない。なんと、接続が悪くなったか。パソコンのぞんざいな扱い方には定評がある私、まだ購入一年目にも関わらず故障か、困った。アメリカでも修理は西海岸に送らないと出来ないから時間がかかると聞いたのに...。


しかも、NEMAのオフィスは街一番のメインロードに面しているため、とにかく埃っぽい。一日窓を開けて仕事をしていると、帰る頃には書類に砂埃がたまってざらざらしている。同室の同僚には、朝入れた紅茶を昼に飲むな(埃が入っているから)と言われた。そんな環境で使われる私のノートパソコン、当然埃をいっぱいかぶっているのだろう。さすがに心配になってITスタッフにダストブロワーをかけてもらったが、取り出してきたものはダストブロワーと言うより吸い込み口を外した掃除機と呼ぶに近いもので、ドライヤーのように大量の風をパソコンに向かって吹きかけている。逆にこれで調子がおかしくなりはしないかとやや心配になった。


今日、同じアパートに住む大使館の方と買い物に出かけ、昼ごはんを食べながら電源アダプターの接続の話をしてみたところ、それは電源側の問題で、ウガンダでは電圧が不安定だからそうなるんです、アメリカに戻ればきっと大丈夫ですよ、と言われ一安心。かと思いきや、もっと怖い話を聞いてしまった。ウガンダでは電気製品がよく壊れるというのである。ウガンダでは停電はしょっちゅう(カンパラはまだ少ないらしいですが)なのですが、どうも、電気が戻ってくるときに、規定を超える高圧の電流が流れてきて、電子機器をいかれさせてしまうらしい。なんと!つい昨日も停電が2回あったやん。その時にもずっとパソコンを使っていた。そう言われると、電源アダプターの調子がおかしいのはそれ以降なんですけど...。


ううむ、せめて帰国まであと一年持ってくれ、私のパソコン。アメリカでお陀仏となったら、きっと誘惑に勝てずにMacを買ってしまうだろう。世界の独自路線を貫くアメリカ、誰もかれもMac(そしてiMacも)を持っているのだ。そしてMacはデザインがイカシてて格好イイ。でも、きっと日本に帰ったら私のMac熱だって冷めるハズ。これ以上無駄な出費はしたくないので、頑張って、パソコンさん。


ところで怖い話と言えば、ウガンダではマラリアを媒介する蚊の駆除のために、あの悪名高いDDTを使うというのである。そしてそれは、政府の方針としてもう決まってしまったことらしい。多くの国が既に使用を全廃しているというのに、である。なんてことだ。NEMAも当然一枚かんでいる訳で、スタッフに聞いてみたところ、ウガンダでのマラリアの流行は深刻で(まあ確かに)、他にも数々の駆除薬を試してきたけれど効かず、これが一番効くのだという。環境影響評価もして、使用を制限し、監視の下、条件付きで使用するのだと。そうは言っても、implementationがお粗末なこの国で、そんな言葉は信じられるだろうか。室内散布する人や、その部屋を使う人は当然多少なりと吸い込むだろうし、なにより薬の管理、特に使った缶の廃棄がしっかりなされるのかとっても心配だ。文献を読んでいたところ、どうも昔もマラリア予防にDDTを使っていたが、蚊の耐性が出来て使わなくなったと書いてあった。それをまた導入するのか...。


実際にウガンダでは、農薬に使った缶を、農民が水や食料入れに使って、急性中毒になるのが問題なのだ。また、農薬のドラム缶を(再利用のために)川で洗って魚の大量死も招いている。さらには、節操のない輩が、農薬を湖や川に撒いて、死んで浮いた魚を捕まえて売って、食べた人がたくさん死んでいるのだ。こういってはなんだが、そんな意識レベルの国なのである。


逆に言えば、やるべきことがいっぱいある。「これをやらなければヤバイ」とpassionを感じられる、問題がより深刻なところで働きたい、というのが、私が途上国の環境問題を扱いたい大きな理由の一つなのだが、これはまさに。化学物質管理のプロジェクトを手伝うと聞いて、「省庁間の調整が中心で政治的だなー。もっと開発に直結する問題をやってみたかったけど...」と思っていたが、ここでいう化学物質管理とは、初期の公害対策なのだ。そう思うとやりがいがある。


怖い話ついでに話を飛ばしておくと、モンゴルからバンコクに帰ってきた日、私の滞在する安アパートに帰ってきて、トイレに入ってふと気配を感じ、壁を見上げたら、黒々と輝く立派なゴキブリさんにご対面した。これだけでも怖い人には怖いけど、怖いのはそこではない。私は悲鳴を上げつつ武器はないかと部屋をうろついてみたのだけど、あるのは日本から親に持ってきてもらった虫除けスプレーぐらい。とりあえず、壁の裏に逃げ込むなり、私の視界からいなくなっておくれとばかりにゴキ○○(自主規制)に噴射したのだけれど、彼は果敢にも前に(私のいる方向に)進もうとする。結構な量を噴射して、ようやくふらふらしながら洗濯機の下に逃げ込んだゴキさんにほっとして、よしよし、もうこれに懲りて私の部屋に出てくるなよ、と思ってその日は安らかに睡眠(神経の太さにも定評あり)。次の日、起きてシャワーを浴びようと、ふと洗濯機の横を見ると、洗濯機の裏で、昨日闘った彼がひっくり返ってご臨終しているではないか。なんと、さすが日本の虫除けスプレー、虫を忌避するだけでなく殺してしまう威力があるのか。ていうか、それって殺虫剤やん。しかも、あの生命力豊かなゴキ○○まで殺す殺虫力のものを、体に振りかけているっていうのは...。考えると怖くなってくる話である。