手術

次の日は朝から手術。落書きのような骨の絵を見せられて、「こんな風に手術するから」と言われ、同意書にサインをし、「アレルギーあるか?過去に手術したことは?」などの昨日から散々聞かれている質問もまたも聞かれながら、手術室へ。主治医が近寄ってきて、名刺を渡されました(手術中に絶対なくなることが分かっているのに名刺を渡すのは、安心させるための儀式なのか?)。主治医は韓国人俳優のようなイケメンな若いお医者さん。しかし、この時点でかなーり痛くなっていたのでちょっと待ってくれという話を遮るポーズをしたにもかかわらず、淡々と話し続けるクールなお方でした…。


痛さで訳が分からないまま手術は開始。次に意識が戻ったのは、術後室のようなところででした。そのときは何でかよく分かりませんが、「ああ、やばい起きなきゃ起きなきゃ…」と一生懸命眠い目をこじ開けようとしていました。今から思えばそんな必要はまるでなし。働いていたときに普段いつも、慢性的な寝不足から、歯医者などで診察台に乗せられると1秒も経たないうちに眠ってしまって、治療の記憶がまったくなかったので、起こされるたびに「ああ、起きなきゃ起きなきゃ」と思っていたのと同じ感覚だったのかもしれません。窓から日がさんさんと降り注ぐ綺麗な部屋だったと記憶していますが、多分生存の喜びによる幻想でしょう。


その後、病室に運ばれて休養。手術前からずっと飲ませてもらえなかった水をようやく飲ませてもらって生き返りました。よく考えたら、「手術、成功しましたよ」とかいう日本でお決まりの文句、聞いた覚えないなぁ。午後から、LAに留学中の同期が看病のため現地に残って、病室に来てくれました。他のメンバーが日本に帰ったと聞いて、ほっとしたのを覚えています。このときは、顔が腫れて(むくんで?)、パンチ3発後のような状態になってました。